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足利で「図書ボラフェス」 本を読まない人にも学校図書館の良さをアピール

思い思いに気に入った絵本を読む

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 「あしかが図書ボラフェスティバル」が9月21日、足利大学同窓会館(足利市大前町)で開催された。

「あかちゃんと手あそび」コーナー

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 主催したのは2015年に設立されたボランティア団体「あしかが学校図書よくし隊」。足利市生涯学習課が担当する「市民企画実践講座」で学校図書館ボランティア、学校図書館担当教員に向けた研修会を毎年企画・実施している。市内の小・中学校で図書館整備の手伝いをすることも。同市図書館の読書環境を整えることで子どもが本を読み、学力向上を目指すことを目的に活動し、同イベントは1回目の開催となる。

 今までは本に興味がある人に向けて研修会を行ってきた同団体だが、今回は本を読まない人をターゲットに企画。小さい子どもを持つ親に、学校図書館の良さを知ってもらう内容。午前は水戸第二高校司書の勝山万里子さんによる講演会「読むことと学校図書館の役割」が行われた。午後は本を読むきっかけを作るブース「勝山先生へ本に関する質問コーナー」「絵本セラピー」「赤ちゃんと手あそび」「百人一首体験」「カラーセラピスト体験」「工作ワークショップ」に分かれ、親子連れをメインに来場者が集った。

 同団体の大谷弥生さんは「勝山さんとの縁で2014年から、足利市内の学校図書館は勝山さんの指導を元に整備されてきた。水戸に住んでいる勝山さんの話を聞けるのは貴重な機会。講演会では自分たちが一番勉強になったかもしれない」と感想を話した。勝山さんは「児童期に本と出合うことが自身の気持ちを表す『言葉』を知ることとなり、考えを表現する『言葉』になる。足利は図書館ボランティアに熱心な人が多く、市内学校図書館が連携しているのも珍しい。読書に力を入れようという意識のある先生も多い」と言う。

 足利市制100周年にちょうど同イベントが3年目となる。今回の反省を来年の開催に向けて生かし、3年目でイベントが完成するよう準備していくという。大谷さんは「学校の先生も、図書館の環境までは目が届かない。子どもたちに本の読み聞かせを希望する声も多く、ボランティアは子どもたちの笑顔が生きがいとなっている。お互いの望みがかなう場所が学校の図書館なのでは」と話す。

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