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足利市が「山姥切国広」取得へふるさと納税 市内事業者のオリジナル返礼品

「プラザハマダ」に並べられた返礼品の一部

「プラザハマダ」に並べられた返礼品の一部

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 足利市は10月2日、国重要文化財の刀剣「山姥切国広(やまんばぎりくにひろ)」取得を目的としたふるさと納税で市内事業者が出品したオリジナル返礼品を追加した。

ガチャマンラボ高橋社長。着用品は返礼品の「【縷縷プロジェクト】100番Tシャツ(写真は黒、4色あり)」

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 この取り組みは同刀剣の取得のため、市が立ち上げた「山姥切国広縷縷(るる)プロジェクト」の一環。プロジェクトを通して、刀剣の取得金額3億円のうち1億円を募る。今回のふるさと納税返礼品に先立ち、9月1日からクラウドファンディング(CF)を始めた。CFは10月11日現在で、目標額の87%に当たる8,700万円を突破した。

 同刀剣は、戦国時代に足利の地を治めた足利長尾氏の6代当主・長尾顕長(あきなが)が1590年に刀工・堀川国広に作らせたものと伝わる。1962(昭和37)年に国の重要文化財に指定された。これまでに足利市立美術館(足利市通2)で、2017(平成29)年と2022年の2回企画展が開かれた。刀剣ファンや、通称「審神者(さにわ)」と呼ばれる刀剣育成ゲーム「刀剣乱舞」のファンが訪れ、経済波及効果は、市の発表で計9億円。

 同プロジェクトふるさと納税のオリジナル返礼品出品者は、「ココ・ファーム・ワイナリー」(田島町)、「初山染工」(借宿町)、「ガチャマンラボ」(山川町)、「CONGARI COFFEE」(本城3)、「プラザハマダ」(通2)などの10事業者で、計35種を用意する。

 ガチャマンラボの高橋仁里(きみさと)社長は「白布をまとうというテーマで、シルクや高級綿糸から厳選し、優しい肌触りや、動きやすい着用性にこだわり製作した。かつて足利の織物は女性の憧れだったシルクを身近にして一世を風靡(ふうび)した。返礼品を通して、ものづくりの歴史を継承する機屋の姿を感じてもらえたらうれしい」と期待を込める。

 足利市地域創生課の渡邉正行さんは「全国の刀剣ファンや地元の方々から多くの支援を頂いており、大変ありがたい。無事に取得ができた際には市民の皆さんや事業者にも力を借りながらしっかり守っていきたい」と話す。

 申し込み受け付けポータルサイトは、楽天ふるさと納税、ふるさとチョイス、ふるなび、さとふる。12月31日まで。

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