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足利のカフェで「宇佐美圭司展」 作品20点で最初期と晩年を回顧

晩年のテーマである「大洪水」シリーズに足を止める人

晩年のテーマである「大洪水」シリーズに足を止める人

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 「宇佐美圭司展 ドゥローイングの宇宙」が6月30日、ギャラリー「artspace & cafe」(足利市通2、TEL 0284-82-9172)で始まった。

初期の水彩画(写真奥) 中央のモニターでは映像「宇佐美圭司のアトリエにて」を流す

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 宇佐美圭司(1940-2012)は大阪府出身。高校卒業後に画家を目指し上京し、1963(昭和38)年、初めての個展を東京都日本橋の南画廊で開く。その後国内外で活躍し、2002(平成14)年には芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。多摩美術大学、武蔵野美術大学、京都市立芸術大学などで教授を歴任し、著書も多くある。

 同展は、宇佐美圭司の初期と晩年の作品に焦点を当て、合わせて展示するもの。18歳で画家を目指し描いた最初期の水彩画「建物・反建物・めぐり」計10点、晩年、ガンで亡くなるまで取り組んだテーマであるドローイング「大洪水」シリーズ8点を並べる。関連して、妻・爽子(さわこ)さんの油彩画や陶磁器も展示する。

 中央のモニターでは、「宇佐美圭司のアトリエにて」を常時流す。ギャラリー店主の岩本圭司さんが「大岡信ことば館」(静岡県三島市)での個展開催のため、2011年11月~2012年2月にかけて福井県越前町のアトリエに通い、病と闘いながら制作に取り組む姿をビデオカメラで収めた映像。

 岩本さんは「作品やテーマこそ時と共に変化しているが、宇佐美さんの思いや魅力など、制作の根底にあるものは既に初期の作品に表れている。これまで、あまり人の眼に触れていない最初期の水彩画を鑑賞する機会」と来廊を呼び掛ける。

 営業時間は11時~18時(最終日は16時まで)。月曜・火曜定休(祝日は営業、翌日休)。8月1日まで。

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