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「裏・足利魔界紀行」 「怖く」て「分かりにくい」ガイドマップを観光のパートナーに

「緑がおいしい北の郷探偵団」の中島太郎さん

「緑がおいしい北の郷探偵団」の中島太郎さん

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 足利の「怨霊」や「魔界」をテーマにしたガイドマップ「裏・足利魔界紀行」の配布が3月1日、始まった。発行は、緑がおいしい北の郷探偵団。

ガイドマップ「裏・足利魔界紀行」

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 足利の「裏の歴史」に着目し、A3サイズのマップに平安時代の平将門以降の怨霊を掲載する。同団体は、1994(平成6)年、町おこしを目的に足利北部の自営業者らにより結成された。監修は、市内で旅館業を営みながら、民俗研究家として地元の歴史や文化を研究する中島太郎さんが行った。非業な死を遂げた英雄の無念や怨念から生まれた「怨霊」が、当時の権力者らや民衆により、時間の経過とともに「たたる神」から「地域を守る神」として変わり、祭られてきた「御霊(みたま)信仰」やエピソード、市内に点在するパワースポットなどを紹介する。

 同団体の役員も務める中島さんは「近年の民俗史のイベントで、SNSで情報を得、県外から宿泊を兼ねて参加する方がいることを知った。『裏の歴史』に興味を持つコアなファンが一定数いるのでは、と仮定し、マップの発行に踏み切った。あえて、『少し怖い』『分かりにくい』マップを作りたかった。手に取った方が、少しでも面白いと感じ、分かりにくいことで自ら調べたり、マップの場所を訪ねたりするような体験につながれば」と期待を込める。

 発行部数は1万部。今後はイベントなどで配布するほか、足利商工会議所(通3)などにも設置する。

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