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足利の渡良瀬川で「サケの稚魚一斉放流会」 2万3千匹の稚魚を放流

稚魚をバケツで放流する子どもたち

稚魚をバケツで放流する子どもたち

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 足利市内を流れる渡良瀬川河川敷で3月12日、「サケの稚魚一斉放流会」が開催された。

ブルーシートで作成した簡易ウオータースライダーでの放流も

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 国土交通省渡良瀬川河川事務所が運営する学習体験施設「わたらせ 川のふれあい館 せせら」(足利市岩井町)は毎年サケの稚魚放流を行っており、今年で18回目の開催。例年サケの受精卵を市内企業や小学校、各家庭に配布し、各家庭で育てられた稚魚を一斉放流している。

 2022年度は受精卵の入手が困難だったため各家庭への受精卵配布は中止となり、放流会の開催が危ぶまれていた。渡良瀬川河川事務所の穴原一幸副所長は「稚魚放流を行う渡良瀬漁業共同組合の方から『一緒に放流をやらないか』と声をかけてもらい、開催できた」と話す。

 渡良瀬漁業組合の石井利明さんは「原因は分からないが、今年はサケの遡上(そじょう)が大変少なくなっている」と話す。今年はサケの卵が取れなかったため、栃木県鮭鱒(けいそん)協会が三面川(みおもてがわ、新潟県村上市)からサケの卵を購入。稚魚は那珂川北部漁業協同組合(大田原市)の施設で育てられた。

 当日は13組、34人の親子が参加した。5、6センチほどの稚魚が入ったバケツを持った子どもたちは、職員の掛け声とともに一斉に放流。「バイバイ。帰ってきてね」と呼びかけ、手を振る子どもの姿が見られた。バケツでの放流の後、ブルーシートで作成した簡易ウオータースライダーで稚魚を一気に川へ放流すると参加者から歓声が上がった。

 真岡市から家族4人で初参加した大島健司さんは「友人から聞いて参加した。子どもたちにも良い経験になったし、自分も楽しめた。来年も参加したい」と笑顔で話した。

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