史跡足利学校(足利市昌平町)の「足利学校遺蹟(いせき)図書館」で2月11日から、足利市制100周年記念特別展「足利学校打の刀剣」が開催されている。
足利学校は、日本唯一の公開学校として戦国時代に最盛期を迎え、全国から集まった多くの学徒に儒学を中心とした学問、医学や兵学なども教えてきたとされる。
同展では江戸時代後期、足利学校の門前で刀鍛冶をしていた晴雲齋源景国(せいうんさいみなもとのかげくに)による「足利学校打」の銘が入った刀を中心に、足利市で所蔵する刀剣を展示。源清麿による「環」をはじめ、越前住下坂継正(えちぜんじゅうしもさかつぐまさ)、加州清光、大和守安定(やまとのかみやすさだ)など、5人の刀工による6作品が並ぶ。
同期間、市立美術館(通2)では市制100周年記念特別展として「戦国武将 足利長尾の武と美-その命脈は永遠(とわ)に-」が開催されており、国重要文化財の名刀「山姥切国広(やまんばぎりくにひろ)」を展示している。足利学校内の「方丈」では山姥切国広などのパネルが設置され、刀剣ファンによる回遊を期待する。
足利学校事務所学芸員の大澤伸啓さんは「市立美術館の展示と一緒に見てもらえることで中世から江戸時代にかけての足利学校の名声と、足利学校打の魅力を感じてもらえるのでは」と来場を呼び掛ける。
初日に香川県から来場した女性は「刀剣、刀剣乱舞が好きで今回は泊まりで訪れている。普段見られない刀剣が見られて良かった。今日は午後から市立美術館のチケットが取れているので、その前後で市内を散策する予定」と話した。
開館時間は9時~16時30分(受け付けは16時まで)。第3水曜休館。史跡参観料は、一般=420円、高校生=220円、中学生以下無料。3月27日まで。