「まゆ玉市(虚空蔵尊大祭)」が1月13日、徳正寺(とくしょうじ=足利市本城3)で執り行われた。
毎年1月13日の初虚空蔵(はつこくうぞう)に合わせて行われる同祭は、1739年に虚空蔵堂(こくうぞうどう)を修復した時に始まったといわれ、織物に欠かせないカイコの成長を願う行事とされてきた。市内で織物産業が栄えてくると、商売繁盛を願い木枝に繭の形の米団子を付けた「まゆ玉」が縁起物として売られるようになった。近年では商売繁盛・家内安全を祈願に、市内外から参拝客が訪れている。
コロナ禍2年目の今年は昨年に引き続き、参道入り口に消毒液を設置するなど感染症対策が取られた。縁起物とされる「まゆ玉」は1,800円、2,500円、3,500円の3種類を販売。冬晴れの平日、参拝客が次々に同寺に訪れたが、昨年より人出が増えたもののコロナ前ほどのにぎわいは見られないという。
同寺の釆澤(うねざわ)良浩住職は「虚空蔵菩薩は丑(うし)年、寅(とら)年の守り本尊。いろいろな祭りがコロナで休みになっているが気をつけながら行った。早くマスクをしないで生活できるよう祈願したい」と話す。
市内から参拝に訪れた福田きみ江さんは「地元なので毎年初詣に来ている。今年は寅年で年女。まだまだコロナで外に出にくいが、気軽に外出できるようになってほしい」と話していた。