「サケの稚魚一斉放流会」が2月14日、渡良瀬川河川敷(足利市岩井町)で開催された。
サケの泳ぐ姿を指さす一日事務所長の林さんと広瀬さん(右から)
国土交通省 渡良瀬川河川事務所が運営する「わたらせ 川のふれあい館 せせら」は昨年11月、受精を行ったサケの卵を、市内企業や小学校のほか先着50組の家庭に1160個配布した。各家庭などが持ち帰り育てた稚魚を毎年2月、同館沿いの河川敷に一斉放流している。16回目となる今年は、午前・午後合わせて約200人が参加。コロナ禍のため、例年行ってきた一斉放流を6グループに分けて行った。
放流した稚魚は、川で生まれたサケの稚魚と一緒に3月後半ごろから利根川に向かう。オホーツク海へ出て2~5年たつと、渡良瀬川に戻って来るという。渡良瀬川漁業組合の山野井淑郎代表理事組合長は「皆さんでこの川へ元気に戻ってくるようエールを送りながら放流できれば。11月初旬には、サケが川の中で卵を産む。親になって戻ってきた姿を、ぜひ見に来てほしい」とあいさつで呼び掛けた。
当日は、「第42回全国中学生水の作文コンクール」入賞者で佐野日本大学中等教育学校2年の林咲結里(さおり)さんと廣瀨乃々佳さんが同事務所の一日所長を務め、放流に参加した。放流を終え、廣瀨さんは「小さくてかわいい稚魚が数年かけてこの川に戻ってくると思うと感動する」と笑顔で話した。