![店主の梁川さん(中)と妻のかおるさん(左)](https://images.keizai.biz/ashikaga_keizai/headline/1602041237_photo.jpg)
「手打そば 八蔵(はちぞう)」(足利市利保町)が10月3日、開店40周年を迎えた。
店主の梁川(やながわ)安信さんと妻のかおるさんは共に足利市出身。梁川さんの実家では、正月に母の打ったそばを食べる習慣があり、子どものころからそばに慣れ親しんできたという。学生の時にそば店「第一立花」(通6)でアルバイトをしたことをきっかけに、そば屋を開くことを決意した。
かつて那須塩原市で営業していた「第十一山本屋」で手打ちの修業を積み、再び「第一立花」で9年間修業した後、1980(昭和55)年の「とちぎ国体」に合わせて同店をオープンした。
「店を40年支えた」という人気メニューは、そばの上に千切り大根をのせた「残雪そば」(770円)と、卵丼に揚げ玉をのせた「開花丼」(605円、テークアウト540円)。開花丼は安信さんが修業中の賄いで食べた「忘れられない味」で、自分の店を持ったらメニューに加えようと決めていた。
40周年記念イベントなどは行わなかったが、市内でカフェを営む長男の健人さんがそば粉クッキーなどを準備し、10月3日限定で配布した。常連客だけでなく、健人さんの店の客も来店し、先着50個のクッキーは午前中に全て無くなったという。
梁川さんは「子どもたちの成長を楽しみに40年続けることができた。開店の年も大変だったが、新型コロナウイルスの影響で今が一番大変な年。『足利エール飯』でテークアウトを始めたり、営業時間を短縮して対応している」と話す。かおるさんは「子育てをしながらの切り盛りは大変だった。両親や子どもたちの支えがあったからこそ、続けて来られた」と40年を振り返る。
営業時間は、昼の部=11時~14時、夜の部=17時~20時。夜の部のテークアウトは15時までに要予約。水曜定休。