史跡足利学校(足利市昌平町)の「足利学校遺蹟(いせき)図書館」で現在、「復原30周年記念企画展『足利学校に魅せられた来訪者たち』」が開催されている。
日本最古の学校といわれる同史跡は、1872(明治5)年に廃校した後、孔子廟(びょう)などわずかな建物が残っている状態だったが、1990(平成2)年に方丈と庭園などが江戸時代中期の姿に復元された。
本年度、復元から30周年を迎えた記念として企画展を開催することに。江戸幕末期の思想家で教育者の吉田松陰や武士の高杉晋作など、江戸時代以降に足利学校を訪れた著名人について、訪問記録などの関係史料を公開している。
展示期間は前期と後期に分かれ、9月30日まで=江戸時代、10月3日~11月29日=明治~昭和時代を展示。
足利学校事務所は「山口県萩博物館からの提供で展示している高杉晋作の日記『試撃行日譜(しげきこうにちふ)』の写真パネルなど、普段はなかなか見られない史料が多数展示してある。古くから足利学校が貴重な本の宝庫、儒学の聖地として全国の著名人らも一目置く場所だったことを、多くの人に知ってもらえれば」と話す。
9月の開館時間は9時~17時(最終受け付けは16時30分)。10月以降は9時~16時30分(同16時)。第3水曜休館。史跡参観料は、一般=420円、高校生=220円、中学生以下無料。図書館の入館料は無料。