企画展「顕神(けんしん)の夢 -霊性の表現者- 超越的なもののおとずれ」が7月2日、足利市立美術館(足利市通2、TEL 0284-43-3131)で始まった。
芸術家らに強いモチベーションをもたらす「超越的な体験」や「霊性」にスポットを当て、作品の再認識・再発見を試みるという同展。江戸時代の僧侶、円空の作品から現代の芸術家まで、50人超の絵画・立体作品・書などを展示する。
展示は、「見神者たち」「幻視の画家たち」「内的光を求めて」「神・仏・魔を描く」「越境者たち」の5章で構成する。モダニズムの観点からは十分に評価されず、見過ごされてきた作品を取り上げる一方、宮沢賢治、岡本太郎など、すでに評価されている作家らについても、霊性の観点から作品の魅力の再発見、新たな評価を促す。
同館学芸員の江尻潔さんは「『超越的なもののおとずれ』と遭遇した作家らが、それと対峙(たいじ)し、表現しようとしてきたことに敬意を持たずにいられない。作品から放たれる何かを感じ、鑑賞した方の『生きる』活力としてもらえれば」と来館を呼びかける。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館(祝日の場合は翌日)。観覧料は、一般=710円、高校・大学生=500円、中学生以下無料。7月25日に展示替えあり。8月17日まで。
関連イベントとして8月5日、出品作家の石塚雅子さんらによる音に合わせて描くワークショップ「音連れの色と形」を行う。参加申し込みは電話で受け付ける。