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足利で「ブラチスラバ世界絵本原画展」 日本と韓国の絵本文化を紹介

作品を解説する山下彩華学芸員(左)

作品を解説する山下彩華学芸員(左)

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 企画展「ブラチスラバ世界絵本原画展 絵本でひらくアジアの扉」が4月15日、足利市立美術館(足利市通2、TEL 0284-43-3131)で始まった。

館内の様子 日本の絵本と原画

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 「ブラチスラバ世界絵本原画展(略称BIB)」は、スロバキア共和国の首都・ブラチスラバで2年ごとに開かれる世界最大規模の絵本原画コンクール。日本は1967(昭和42)年の第1回展から参加する。今展は、国内5館で行われる巡回展で、アジアの中でも、特に日本と韓国の2カ国に着目し、第28回展(BIB2021)のノミネート作品を中心に、原画と絵本を展示。両国の「今」の絵本文化を紹介する。

 「たまごのはなし」で「金牌(きんぱい)」を受賞したしおたにまみこさん、「明日は晴れるでしょう」で「金のりんご賞」を受賞したイ・ミョンエさんの原画や絵本、インタビューを掲載したパネルなどの資料をはじめ、ノミネートされた日本の作家15人、韓国の作家14人全作品の原画と絵本を展示する。原画近くに設置された絵本や、特別コーナーで、ほとんどの絵本を実際に手に取って読むことができる。

 会場では「うみだす」「そだてる」「とどける」「ひろがる」の4つのテーマを設け、若い作家の発掘や育成を目的にしたコーナーも設ける。絵本がどのように生み出され、読者に届けられるかまでの関連団体の取り組みや思いについて、日本と韓国で出版社や書店、図書館などを実際に取材して作成したパネルの展示や絵本などの資料で紹介する。

 15日、関連イベントとして、しおたにさん、編集者の沖本敦子さんによるオープニングトーク「たまごのはなしの話」が行われた。予約した30人の来館者らは、同作品がどのように1冊の絵本として誕生したかの秘話や、BIB金牌受賞にまつわるエピソードなどに熱心に耳を傾けた。

 同館学芸員の山下彩華さんは「韓国では絵本の原画もデジタル化が進んでいる。一方日本では絵本の歴史も長く、ダイナミックな構図や、肉筆にこだわる作家も多い。さまざまな原画の実際の大きさ、筆致や技法、色使いなどを楽しんでもらえれば。絵本と比べてみることもできるのでゆっくり過ごしてほしい」と来館を呼びかける。

 開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館。観覧料は、一般=710円、高校・大学生=500円、中学生以下無料。6月4日まで。

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