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足利の映画製作チームが高校生活最後の上映会 コロナ禍の青春描く

上映会を終えた「Bad Guys ART work」のメンバーと、祖父役を演じた布川武さん

上映会を終えた「Bad Guys ART work」のメンバーと、祖父役を演じた布川武さん

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 足利の高校生5人で活動する映画製作チーム「Bad Guys ART work(バッドガイズアートワーク)」による完成披露試写会が3月21日、ユナイテッド・シネマ アシコタウンあしかが(足利市大月町)で開かれた。

舞台あいさつする「Bad Guys ART work」の綾部光真さん、松島嵩さん、山本賢太郎さん、木村颯汰さん、板橋謙佑さん(左から)

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 5人は白鴎大学足利中学校(伊勢南町)出身で、脚本から撮影、編集や宣伝、上映までを手がける。今回、上映した「踊る探偵」は同チームの5作品目。メンバーは大学受験のため約1年活動を休止していたが、最後の春休みに高校生最後の映画製作と上映会をやりたいと決意。1カ月前に「足利市みどりと文化・スポーツ財団」(大橋町)の「撮影支援室」や同映画館へ企画を持ち込んだ。受験が一段落した上映会の1週間前から撮影を開始し、2日前に撮影が終了してから編集作業をこなし、上映会に間に合わせたという。

 同作品は、夢や恋愛で悩む高校生の主人公と、彼を元気づけようと試行錯誤する祖父を中心に展開する。劇中でパンデミックに見舞われた主人公は、制限された生活の中で生きる意味を探し出す。撮影に参加したエキストラは30人で、主に中学の同級生たちが協力した。

 上映会には110人が来場し、45分の上映が終わると、涙を流す人も見られた。スクリーン前でメンバーが並びあいさつし、会場は大きな拍手に包まれた。監督の板橋謙佑さんは「町の人や家族に支えてもらった。メンバーはそれぞれの場所で違うジャンルのことを学ぶ予定だが、また一緒にやれたら」と話した。アシスタントディレクターの松島嵩さんは「このメンバーで再び作品を作りたい。日本全国で撮影してみたいが、足利でまた撮影したいと思う。足利の人は協力的で温かい。足利で映画を作ったことで、足利のいいところを知ることができた」と話した。

 上映会に訪れた中学の同級生は「自分たちも休校や黙食、部活停止など、コロナに苦しめられた学生生活だったので、主人公にとても共感できる。エキストラとして参加できたことは記念になったし、撮影はとても楽しかった。彼らのことを同級生として誇りに思う」と話した。

 同映画はユーチューブで公開予定。

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