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足利市立美術館で「リアルのゆくえ」展 日本独特の写実表現を紹介

「リアル(写実)のゆくえ」ギャラリートークの様子

「リアル(写実)のゆくえ」ギャラリートークの様子

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 企画展「リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」が6月12日、足利市立美術館(足利市通2)で始まった。

松本喜三郎「池之坊」

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 同展は、2017(平成29)年に開催された企画展「リアル(写実)のゆくえ 高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの」の続編に位置付ける企画として、古来から追究されてきた写実表現をテーマに開くという。現代作家26人の彫刻と絵画約120点を展示する。

 展示の導入部には、松本喜三郎らの生人形や高橋由一の油彩画を飾る。幕末から明治初期に流行した生人形は、当時の日本人のみならず西洋人にもそのリアルさから衝撃を与えたという。併せて、現代の作家がそれぞれの視点・観点から写実と向き合い、生み出したという彫刻や絵画を展示する。西洋文化の流入により、いったんは芸術として姿を潜めた「日本の写実」がどのように生まれ、どのような過程を経て育まれてきたかについてや、現代の写実表現はどのようなものかについてを検証する。

 関連プログラムとして、7月3日、美術家の小谷元彦さんによる開催記念講演会を開く。要予約。7月17日には、川崎市岡本太郎美術館の土方明司館長らを招きギャラリートークも開く。

 同館学芸員の江尻潔さんは「西洋にはない独特の『命』の捉え方やアニミズム(=自然崇拝)が表現に表れ、日本独特の写実が確かに存在することを作品から発見してほしい。展示を見ることで『命のリアリズム』『生きる実感』を感じてもらえれば」と来場を呼びかける。

 開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館(7月18日は開館し、7月19日休館)。観覧料は、一般=710円、高校・大学生=500円、中学生以下無料。7月21日まで。

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