足利市では2021年度、市立8小中学校における水泳の授業を、外部プール施設を利用して行っている。
同市は2019年度、老朽化した学校プールの改修工事に費用がかかるため、市内4小中学校について試験的に「足利市総合運動場プール」(田所町)を活用した。2020年度はコロナ禍により市内全域にわたりプール授業は中止に。本年度は改修工事が必要な学校がさらに4校増え、計8校となった。そのうち、最も古いプールの設置は57年前で、三重小の1964(昭和39)年。
本年度、総合運動場プールを利用する学校は第二中、東山小、けやき小。総合運動場プールは水位の低い25メートルプールが修繕中のため、東山小、けやき小は1・2年生に限り、さくら小と北郷小のミニプールを利用する。
その他、民間プール施設の利用は三重小が「アンタレススイミングスクール」(田中町)、山前小が「スポーツクラブ山前」(山下町)、大月小、名草小が「NOMAスポーツクラブ足利」(西砂原後町)、梁田小が「フレッシュワンスイミングクラブ」(猿田町)。いずれも移動には市のスクールバス4台をメインに稼働させ、足りない場合は民間のバスをレンタルして対応する。
老朽化の詳細を学校管理課、清水信博課長は「プール内塗装の剥がれやろ過器の故障」と説明し「プール授業は『楽しい体験』であることが期待されると共に、水の怖さを学ぶ機会でもある。児童・生徒の教育機会の保障が一番だが、ランニングコストを考えると新設や修理は財政的にも厳しい」と話す。来年度以降も引き続き、外部プール施設利用の実施を継続する方針。
けやき小2年の児童は「1年の時はコロナでプールに入れなかったので今年は入れてうれしい。バスに乗って行くのも楽しみ」と話していた。