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足利で「新春 能面展」 年齢順に並べた「女面」のみ22点展示

展示された能面に目を凝らす来場者

展示された能面に目を凝らす来場者

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 「新春 能面展~島田廣作の世界~」が1月4日、足利市民活動センター(足利市相生町)で始まった。

島田廣作さん 能面制作に向き合い25年

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 島田廣作(ひろさく)さんは佐野市在住。能面作りに25年間携わり、助戸公民館(助戸仲町)で能面作りを指導して15年がたつ。足利女子高校の教頭を務めていた際、足利市民会館(有楽町)で行われた能面師、小倉宗衛(そうえい)さんの展示を見て感銘を受け、定年退職後は能面制作に取り組むと決めた。島田さんは「中学3年の時に学校で『修禅寺物語』に触れ、能面に魅せられた経験が、そもそものきっかけだったかも」と振り返る。定年後5年間は毎週、東京・高円寺まで通い、小倉さんに師事。1998(平成10)年、ニューヨークの国連本部で開催された「日本伝統工芸美展」に出品した。

 これまで約10回開いた同施設での展示会には、県外からも来場者があるという。今回は、若い女性の面から「日本伝統工芸美展」に出品した般若の面まで計22点を展示。島田さんの数ある作品の中から「女面」のみを、面の年齢順に並べている。能面の材料となる角材の「木取り」から「彩色」の工程に、解説も併せて展示する。

 初日に市内から来場した女性は「島田さんの生徒として能面作りを始めて約14年になるが、能面の制作は髪の表現一つ取っても全て異なり、本当に難しい。先生の作品は素晴らしい」と話す。島田さんは「能面自体を間近に見る機会は日常あまりないのでは。通常は遠くから見ることしかない能面を、近くでゆっくり鑑賞してもらえたら」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は10時~19時(最終日は15時まで)。土曜・日曜・祝日休館。入場無料。今月14日まで。

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