足利銀行(宇都宮市)と白鴎大学(小山市)が11月11日、北関東の持続可能性をテーマに「地方創生の推進に関する協定」を締結した。
協定は、栃木県を中心に事業を行う足利銀行と、北関東出身の学生が多く在籍する白鴎大学が、幅広い分野で相互に協力・連携する内容。栃木県を中心とした北関東地域の持続可能な地域社会実現に寄与することを目的とする。おのおのが持つ経営資源や機能を有効活用することで相乗効果を高め、地域の活性化とその担い手の育成などに取り組む。
同大学は小山市、栃木市、茨城県結城市など地方自治体のほか、県内の高校などの教育機関と連携協定を結んでおり、自治体委員会への教員派遣、総合計画作成への協力支援、地方創生などを目的としたワークショップの開催実績がある。今回、初めて「地方創生」をテーマに金融機関と連携協定を結ぶ。
今後は同大学経営学部での講義や、論文誌や月報など相互への寄稿、講演やワークショップ等のイベントなどを計画している。将来的には、地域の具体的な課題解決を行うことも検討しているという。
白鴎大学ビジネス開発研究所所長で白鴎大学経営学部教授の小笠原伸(しん)さんは「SDGsについての議論が社会的にも高まる中、北関東でどのように金融機関と教育研究機関が生き残り地域の核となっていくか、共に考え新しいアクションにつなげ多様な価値観を持つ地域社会の再構築を行っていきたい。地銀と大学が、政府や自治体に依存することない『民間の知恵』を新しい価値観として持つことが必要と感じている。思考や前提を転換する際に、相互に支え高め合える関係の構築を目指したい」と話す。