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「あしかがほほ笑み花火」冬の夜空に光輝く 被災地の子どもたちに笑顔を

冬の夜空に約1200発の花火(写真提供=蛭田眞志)

冬の夜空に約1200発の花火(写真提供=蛭田眞志)

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 「あしかがほほ笑み花火」が12月21日、渡良瀬川河川敷(足利市伊勢南町)で開催された。

花火の玉で作られた「ほほえみ花火募金玉」

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 主催したのは須永花火田島煙火工場(名草上町)。昨年までは「クリスマス花火」として開催していたが、同市が台風19号で大きな被害を受けたことから、代表で花火師の田島浩さんが「台風や大雨で被災しつらい思いをしている人たち、特に子どもたちに、花火を見て笑顔で正月を迎えてもらいたい」と考え「ほほえみ花火」として開催した。

 打ち上げ場所の草刈りなどの事前準備、花火の打ち上げ、消火、警備、開催後の後片付けなどは、田島さんはじめ有志のボランティアで行った。イベント開催に必要な経費は募金で賄い、約50の個人や企業などがイベントに協賛。花火の玉で作った「ほほえみ花火募金玉」の設置に加え、イベント、パーティー、会議など約50カ所で募金活動を行ったという。

 18時過ぎに花火の打ち上げが開始。足利出身の歌手・MAHOさんが司会を務め、音楽と共に約15分間、約1200発の花火が冬の夜空を彩った。花火が打ち上げられる度に会場から歓声が上がり、「冬の花火もきれい」という来場客の声や、笑顔で花火を眺める子どもたちの姿があった。

 協賛者の男性は「いろいろな思いがあって協賛した花火なので、間近で見ることができて良かった。祭りの夏の花火とはまた違う雰囲気。せっかくこれだけの花火が打ち上げられるので、もっとたくさんの人に見に来てもらい、長く続いてほしい。来年もぜひ協賛したい」と話す。

 田島さんは「今回は約1カ月で開催までたどり着き、皆さんに助けてもらい、至らぬところがあったと思う。その中でも開催できたことに感謝している。笑顔になってもらえたか心配だが、精いっぱいやった。来年に向けて仲間とより良く、笑顔になってもらえるよう努力していきたい」と意気込む。

 次回は2020年12月19日を予定。来年の開催に向けて市内外の飲食店などに「ほほえみ花火募金玉」を設置し、募金を受け付けている。

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