元サッカー日本代表、巻誠一郎さんによるサッカー教室が11月10日、足利市立毛野中学校体育館(足利市八椚町)で開催された。
台風19号で多大な被害が出た足利市の子どもたちに「笑顔をプレゼントしたい」と巻さんが企画した同イベント。参加者の中には被災した家庭もあり、巻さんは子どもたちを元気づけた。
イベントのサポートをしたのは、市内でサッカー教室などを主催しているNPO法人「GLICINA(グリシーナ)」。代表の川瀬浩史さんは「巻さんの『被災した子どもたちに元気を』という思いを、お手伝いさせてもらった。地域を元気にしたい気持ちは同じ」と話す。
ミニゲームや実演の後、夢をかなえるために自身が行った方法を子どもたちに丁寧に解説。夢を持つこと、感謝の心を忘れなかったことを子ども時代のエピソードを交えながら話し、子どもたちは真剣に聞き入った。質疑応答では「どうすればチームが強くなるのか?」という質問に、巻さんは「まず、自分がうまくなること。一人一人が努力し強くなることでチームが強くなる」と答えた。
教室に参加した小学6年の稲田琉乃(るの)さんは、巻さんのサインを大事そうに抱え、「元日本代表選手の巻さんと会えるなんて…。憧れの選手と一緒にサッカーができて楽しかった」と笑顔で話した。