足利商工会議所(足利市通3)友愛会館・市民ギャラリーで11月8日~10日、「第14回足利切り絵会 作品展」が開かれた。
同会は講師の吉村九虎(こう)さんと会員10人が在籍。15年以上切り絵に取り組んできたメンバーもいるという。第14回の開催となる同展は、統一テーマを「足利歳時記」「ユネスコ無形文化遺産『来訪神』」とし、自由テーマのオリジナル作品を合わせ約60点の作品を展示した。吉村さんは切り絵の魅力を「作品の対象を、切り絵という手法で自分のものにしていく過程や、その手応えにある」と話す。
初日である8日は多くの人が訪れ、来場者は作品について質問し、切り絵の奥の深さについて会話しながら鑑賞する姿が見られた。会場奥に設けられた体験コーナーはすぐに席が埋まり、用意された材料を使って楽しみながらも真剣に取り組む姿が見られた。
会長の阿部修二さんは「黒い紙を抜いていく切り絵は、黒と白のみで色彩、遠近、質感まで感じさせるよう表現する魅力がある。バランスをどう取るかが工夫するところでもあり、難しくもある。会員たちも回を重ねるごとに技量を上げている。それぞれの作品で技法の違い、表現の違いを楽しんでいただければ」と話す。