あしかが産学官連携推進センター(足利市通3)が5月20日、足利大学工学部(大前町)の学生による「地域DX化教育プロジェクト」を発表した。
同センターは2004(平成16)年、市内の企業、高等教育機関、行政機関の連携を目的に設立された。会員には、足利市、足利商工会議所、足利大学などが名を連ねる。
同プロジェクトは、同大生が実社会の課題に関わり、実践的な情報教育を通して、学生の地域貢献と地域のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を目標とする。対象の学生は工学部の1年~4年で、同大の本年度後期日程が始まる10月から1単位の講義として履修できる。
想定される課題として、「データの入力や分析」「ホームページや宣伝動画の作成」「CGやキャラクターのデザイン」などが考えられるという。企業の要望に応じて秘密保持契約などを結ぶことができる。学生が手がけた成果物は無償で企業へ提供するが、「質や納品の保証はない」という。同大の末武義崇学長は「あくまで教育の一環ということを企業にも理解いただき、プロジェクトを進めていきたい」と話す。
工学部の平石広典教授は「地域の企業が抱える『やりたいが、なかなか手が付けられない課題』を学生に任せてみようとイメージしてもらえれば。質をなるべく維持するため、1つの課題に対して複数人で担当することも考えている」と話す。
応募資格は足利商工会議所の会員事業所。6月21日まで、希望する事業所を受け付ける。