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足利のカフェで企画展 障がいを一つの個性と捉え活動する美術班の作品展示

美術班に寄り添い指導するアーティストの篠崎孝司さん

美術班に寄り添い指導するアーティストの篠崎孝司さん

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 足利のギャラリーカフェ「artspace & cafe」(足利市通2、TEL 0284-82-9172)で10月12日、企画展「TAO-VIII 樺崎町の絵師たち-TAO(道)のゆりかご」が始まった。

さまざまな画材や素材の作品が並ぶ

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 知的障がい者施設「ルンビニー園」(樺崎町)に通所する美術班メンバーの作品を展示する企画展。タイトルの「道(タオ)」は老子が説く考え方で、「生命の超越的な領域」であり「この世の全てのものを生み出し、また全てを元に戻す働き」のことを指す。同班では、知的障がいを一つの個性と捉え、週2回、アトリエでの制作活動を続ける。1999(平成11)年からは、さまざまなギャラリーで展覧会を開いている。

 今回の展示では、20年ほど前に42歳で亡くなった宮田英雄さんが、森林の伐採などに心をはせ、深い森をテーマに描いた作品「森の城」3点のほか、多様な画材を用いた絵画や、折り紙を裂いて構成した作品、雑誌を用いコラージュの手法で表現した作品、布に刺しゅうを施した平面作品など、8人が合わせて25点を展示する。美術班に長年絵画を指導しているアーティストの篠崎孝司(崎=たつさき)さんが、作品の選定・額装を手がけた。

 篠崎さんによると、アトリエでの活動初期は画材の扱い方や、素材の提案などのアドバイスをしてきたが、メンバーらは今では慣れた手つきで画材・素材を手に取り、おのおの夢中で制作に没頭しているという。篠崎さんは「彼らと共に過ごしてきて、世の中には言葉にはならないものがたくさんあると感じる。展示を見てもらうことで、現代を生きる皆さんに作品から何かを受け取ってほしい」と来場を呼びかける。

 市内から来場した10代の男性は「色の鮮やかさが印象的だった。それぞれの作品に個性があり、美しいと思った」と話した。

 開催時間は11時~18時(最終日は16時まで)。月曜・火曜定休。鑑賞無料。10月22日まで。

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