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カスリーン台風から76年 慰霊祭で市内犠牲者321人をしのぶ

カスリーン台風慰霊式典の様子

カスリーン台風慰霊式典の様子

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 「カスリーン台風慰霊式典」が9月15日、岩井橋(足利市岩井町)北側堤防にある慰霊碑前で行われた。

カスリーン台風慰霊式典の様子

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 1947(昭和22)年9月に発生したカスリーン台風は、13日から15日にかけて渡良瀬川流域で、360ミリを超える降雨量を記録した。豪雨により市内では渡良瀬川の堤防が3カ所で決壊し、死者・行方不明者合わせて321人が犠牲になった。家屋の被害は、全壊328戸、半壊257戸、床上浸水11976戸、床下浸水5773戸、流出372戸にのぼり、市内の9割以上が浸水する甚大な被害を受けた。

 今年で台風から76年目となる慰霊祭は、被災者遺族、慰霊碑保存協議会、早川尚秀足利市長、国土交通省渡良瀬川河川事務所長ら関係者48人が参加した。早川市長は「この災害の教訓を大切にしながら今とこれからを考えて改善し、災害に強い地域づくりをしていきたい」とあいさつした。

 式典では、慰霊会によって身元が判明している市内の犠牲者321人の名前と享年が読み上げられた。4歳で被災した協議会代表の源田晃澄徳蔵寺住職は、当時を振り返り、「寺の屋根に避難をした後に助けを求める声が聞こえる中で一晩を過ごした。その後、大人たちの手伝いをしたが、多くの遺体が並ぶ光景を忘れることはできない。この出来事を昨日のことのように感じながら命の続く限り活動を続けていきたい」と話した。

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