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足利で自然災害学ぶ企画展 カスリーン台風から75年きっかけに企画

大型スクリーンでは75年前のカスリーン台風のニュース映像を流す

大型スクリーンでは75年前のカスリーン台風のニュース映像を流す

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 「わたらせ 川のふれあい館 せせら」(足利市岩井町)で現在、企画展「自然災害はくり返す」が開催されている。

回遊型展示ではカスリーン台風の被害状況などを紹介する

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 1947(昭和22)年に足利市では死者252人、行方不明者67人の甚大な被害をもたらしたカスリーン台風から75年を機に、自然災害について改めて考えてほしいと企画した同展。

 会場正面の大型スクリーンでは、カスリーン台風のニュース映像を流すほか、「人の暮らしと災害」として、地形などの環境的な災害要因を、「渡良瀬川と水害」としてカスリーン台風と令和元年東日本台風の比較や行政の対策などを、「水害への備え」として、災害から財産を守る地理的・物理的な工夫や避難についてパネルで展示する。このほか、さまざまな対策をその地域の流域に関わる関係者が協働して行う、新しい考え方の水害対策「流域治水」を紹介する。

 入り口付近のデジタルサイネージでは、令和元年東日本台風の被害の様子、昨年新しく更新された足利市の「洪水ハザードマップ」情報を紹介する。過去災害の教訓を生かし、「いざという時に慌てない」よう各自が想定し、日常から備えるよう防災・減災を学べる展示内容になっている。

 国土交通省渡良瀬川河川事務所の穴原一幸副所長は「自然災害はくり返し起こるが、情報を得て、備えることで対処できる面が大きい。例えば、ハザードマップで自宅の状況を確認し、避難場所への経路やいざという時どうするかを家族で共有しておくことが役立つ。この展示で、災害を過度に恐れることなく、『自分の場合は』『自分の家族の場合は』と日ごろから意識してほしい」と話す。

 開催時間は10時30分~16時。月曜・木曜(祝日開館、翌日休館)、年末年始休館。入場無料。2023年3月30日まで。

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