足利の航空機部品製造業「エアロエッジ」(足利市寺岡町)が7月4日、東京証券取引所(以下、東証)グロース市場へ上場した。
市内に本社がある会社の上場は、1996(平成8)年の精密部品製造業・タツミ(南大町、現・東証スタンダード市場)に続いて2社目。
同社は2015(平成27)年、歯車製造業「菊地歯車」(福富新町)の航空宇宙部門を分社化する形で設立された。2016(平成28)年4月、寺岡町に本社工場を建設。現在の主力製品である「チタンアルミブレード」は、米ボーイング社「737MAX」、仏エアバス社「A320 neoファミリー」に搭載される「LEAP」エンジンに採用されている。
4日10時から上場セレモニーが開かれ、同社森西淳社長が東証役員から上場通知書を受け取った。セレモニーでは、上場する企業が繁栄を願い「五穀豊穣」に由来する5回の打鐘を行う。森西社長、水田和裕取締役、今西貴士取締役、岡村久雄監査役、徳永昌宣執行役員、本田卓也生産本部長、木下高幸財務経理部長が上場の喜びをかみしめるように木づちで「立会開始の鐘」を鳴らした。
森西さんは「上場した主な理由は3つ。先進的なものづくりをするための資金獲得、足利の人はもちろんのこと世界に向けたグローバルな人材確保、それらを支えるための信用力。地域で若者を育てる親に安心、信頼してもらうための上場でもある。これからも地域の若者を積極的に採用していきたい」と話す。
上場初日は、公開価格1,690円のところ買い注文が殺到して売買が成立しなかった。上場2日目の5日は5,860円の初値を付けた。