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足利市の大岩山でニホンカモシカ救出 栃木県の県獣にも指定

心配そうに子鹿の側に寄り添う親鹿(写真提供=中井誠さん)

心配そうに子鹿の側に寄り添う親鹿(写真提供=中井誠さん)

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 足利の大岩山(足利市大岩町)で6月28日、防護網に引っかかったニホンカモシカの子どもが発見された。

ニホンカモシカを救出した中井誠さん

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 発見したのは足利市在住の中井誠さん。28日18時50分ごろ、大岩山西公園からの夕日を撮影しようと車を停めた公園駐車場付近で、防護網にかかったニホンカモシカの子どもを見つけた。ニホンカモシカは国の天然記念物で、栃木県の県獣に指定されている。

 子どもは衰弱している様子で、母親が傍で心配そうにしていたという。日が落ちそうな時間帯だったことから、中井さんは1人で、母親がいないネットの逆側に回り、安全を確保した上で金網をこじ開け、子どもを逃した。母親は助けている間も中井さんをにらみ付けていたが、子どもが助かったことが分かるとすぐに一緒に逃げていったという。

 中井さんは「ニホンカモシカの子どもは生まれたばかりの様子だった。出会えるのはめったにないこと。足利の山林火災から1年少しがたち、動物が姿を見せてくれるようになったのはうれしい。元気に育ってほしい」と笑顔を見せる。

 足利市文化課の佐藤弘さんは「ニホンカモシカは、年に1度くらい事故や死体発見の連絡が入る。誤って網にかかっていたら逃してほしい。国の天然記念物で、大事にしていかなければならないので、助かってよかった」と話す。

※本文の一部を修正しました。

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