足利市政100周年記念事業特別展「戦国武将 足利長尾の武と美-その命脈は永遠(とわ)に-」が2月11日、足利市立美術館(足利市通2)で始まった。
足利ゆかりの名刀で、国重要文化財の刀工・堀川国広作「山姥切(やまんばぎり)国広」が2017(平成29)年以来、5年ぶりに同館で展示される。擬人化した刀剣を育成するオンラインゲーム「刀剣乱舞」でも人気のキャラクターで、開催前から刀剣ファンの注目を集めていた。新型コロナの感染対策により入場制限を行い、事前予約のチケットはすでに完売している。
同展では、戦国時代の120年以上にわたり足利の地を治めた足利長尾が、独自の美意識や価値観を育くんできたことに着目。刀剣に関連する美術品や史跡足利学校に関する史料のほか、製作時期が分かるものでは日本最古とされる「孔子坐像」や「太平記古写本」も展示する。
10日のオープニングセレモニーで、早川尚秀足利市長は「前評判も高く、全国からたくさんの方が訪れる。『刀剣乱舞』との関連イベントなども多数企画されている。先人の築いた歴史・文化を引き継ぎ、力強く発信することで、足利の魅力を発見してもらう機会になれば」とあいさつした。
同館の片柳考夫館長は「展示された絵画、刀剣、足利学校の史料などは、どれを取っても他にはない『この地ならでは』のもの。来館した人に、足利の『歴史』と『文化』の豊かさ、奥の深さを感じてもらいたい」と話す。
3月27日まで。