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足利の屋台「カフェ アラジン」が新たな船出 50周年迎え移転

「カフェ アラジン」の阿部哲夫さんと次郎さん(左から)

「カフェ アラジン」の阿部哲夫さんと次郎さん(左から)

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 足利の屋台「カフェ アラジン」(足利市旭町)が10月10日、移転した。

父・弥四郎さん手作りの看板

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 屋台スタイルのカフェである同店は、足利市出身の阿部弥四郎(やしろう)さんが外国船の料理人として働いていた際、海外で見たコーヒースタンドを忘れられず1971(昭和46)年に開業。1985年(昭和60)年から息子の阿部哲夫さん・次郎さんが受け継ぎ、9月16日で50周年を迎えた。

 屋台はこれまで足利女子高校(有楽町)脇の歩道で営業していたが、同校と足利高校を統合し新たに発足する高校の新校舎整備用地となるため、移転を余儀なくされた。常連客の一人だった「開倫塾日本語学校」の林明夫塾長からの提案を受け、同塾の駐車場へ移転。敷地奥にはカーポートがあり、少しの雨なら営業が可能だという。次郎さんは「これまで雨の日は臨時休業にしていた。あとは強風対策をしていかないと」と話す。

 メニューはオリジナルブレンドのホットコーヒー(500円)のみ。弥四郎さんが手作りした看板が屋台の正面で客を迎える。昔から通う常連客だけでなく、テレビや雑誌で全国的に知られるようになり、若い客層も増えてきたという。国内だけでなく、欧米やアジア各国からも客が訪れる。

 次郎さんのバイク仲間だという群馬県桐生市の男性は「夕食の前に一杯と思って来た。振り返ってみると、もう36年通っている」と笑う。

 哲夫さんは「長いようで、振り返るとあっという間。いろいろなお客さんとの思い出がたくさんあり、出会いに感謝している」。次郎さんは「同じ品質のコーヒーを出し続けることを大事にしてきた。もう一つは、聞き上手であること。この2つが長く続けられた理由かもしれない」と50年を振り返る。

 営業時間は17時~22時。

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