足利在住のシルバーアクセサリー作家、川島和代さんが「第17回 銀粘土でつくるシルバーアクセサリーコンテスト国際展」で文部科学大臣賞(グランプリ)を受賞した。
足利市出身の川島さんは、幼少期からものづくりやデザインが好きで、子育てが一段落したところで銀粘土を中心とした制作活動を始めた。銀粘土の形状における自由さと、粉末素材から仕上げまでの工程を自分で追えることの楽しさに魅了された。現在は足利市羽刈町のアトリエで作家活動に取り組み、自身のウェブショップ「kajo's SILVER JEWELRY(カジョズシルバージュエリー)」での作品販売を中心に、公募展への応募、クラフトギャラリーや個展への参加を行っている。
1991(平成3)年に始まった同コンテストは、今回で17回目の開催。今年は「ひらめき/Inspiration」と、「自由課題」を募集テーマに、国内外から290点の応募があった。
グランプリを受賞した作品「編むカタチ」は、留め具がなく首に巻いて着ける「ラリエット」と呼ばれるアクセサリーで、制作に1カ月を費やした。配色はカラーコーディネーターとしての知見を生かし、装飾品の配置に色の統一感を意識した。デザインについて川島さんは「コロナ禍で生まれた『おうち時間』から、家で行う『手仕事』にインスピレーションを受け、粘土を徹底的に手で編み込むことで形を作り上げていった」と話す。
グランプリを受賞して川島さんは「今回の受賞が終わりではなく、次のステップとして銀粘土の特徴を生かしながら、彫金やプラチナなどの別金属を組み合わせた、自分だけにしか作れない作品を作り上げていきたい」と話す。
受賞作品は、12月21日~26日、東京芸術劇場 展示ギャラリー(東京都豊島区)で展示される。