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足利市の山林火災から1週間 焼失面積は106ヘクタール

現地指揮本部を設置する「さいこうふれあいセンター」(西宮町、28日15時40分ごろ撮影)

現地指揮本部を設置する「さいこうふれあいセンター」(西宮町、28日15時40分ごろ撮影)

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 足利市で山林火災が発生して、2月27日で1週間が過ぎた。

28日、記者会見をする和泉足利市長

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 同市で2月21日午後から続く山林火災は、28日現在までの焼失面積は106ヘクタールで、自衛隊などによるヘリコプターや、県内外の応援含む消防隊員による地上からの消火活動が懸命に続けられている。

 発生から1週間がたった27日までで自治体の防災ヘリコプターによる散水が約400回190トン、自衛隊ヘリコプターによる散水が約300回1485トン。地上の消防職員・団員は延べ1300人、自衛隊は延べ600人が出動した。

 24日には北関東自動車道の足利インターチェンジから太田桐生インターチェンジ間が通行止めになり、28日23時現在も通行止めが続いている。延焼地帯に近い第一中学校が休校になっているほか、一時は午後休校を含め4校が臨時休校の対象となった。避難勧告は延焼地帯に隣接する5つの町内に3避難所、計305世帯を対象に発令されている。市は、「出火元はハイカーの休憩場所が推測される」と明らかにした。

 民家への延焼を食い止める防衛線は本城、今福、大岩、月谷、西宮、織姫公園の6カ所で、それぞれ消防隊員による偵察・放水を行っている。28日は空からの散水に加え、地上の残火処理に重点を置くため消防隊員150人が水のう20リットルを搭載した「ジェットシューター」を背負い、消火に当たった。断続的に小さな煙はあったものの広がりは食い止められている状態だという。

 和泉聡(いずみさとし)足利市長は28日の会見で、「風が無いことも幸いし、状況は好転している。1日の朝、自衛隊と共に上空から熱源を確認し、その日のうちに鎮圧宣言できる見通し」と話した。

 西宮町に住む熊本信弘さんは「ここ数日は煙で外に出るにも大変だったが、今日は煙が見られず安心している。2日には雨の予報が出ていることにも期待したい」と安堵(あんど)の表情を浮かべる。

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