ソース製造会社「月星食品」(足利市錦町)がソースの自動販売機を設置して1カ月がたった。
同社は1895(明治28)年創業で、地元では「月星ソース」の名称で親しまれている。焼きそばソースをはじめ、家庭用、業務用を合わせて300種以上を製造している。
自動販売機設置のきっかけは、ソースのPRを兼ねて挑戦したクラウドファンディングだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、加工用のイチゴ約2トンを在庫として抱え、社員のアイデアで「とちおとめ いちごソース」(450円)を製造・販売することになった。1カ月のクラウドファンディングで、足利をはじめ北海道から沖縄県まで666人が支援し、目標額の105%の支援金を集めた。
デザインは、同市在住のグラフィックデザイナー鶴見裕也さんが手掛けた。鶴見さんは「SNSで話題になるように、インパクトのあるデザインを意識した。この自販機の前で写真を撮ってSNSにアップしてほしい」と話す。
長沼幹雄社長は「以前から直売所が休みでも商品を買いたいという声があったが、実際に設置すると予想以上に購入者が多い。お盆休みの間もよく売れて度々商品を補充するほどだった。足利の新たな観光名所になってほしい」と期待を込める。