企画展「空間立体作家との出会い」が6月11日、「ギャラリー碧(へき)」(足利市巴町、0284-21-3258)で始まった。
柳原義達、堀内正和、清水久兵衛、森尭茂、飯田善国らをはじめとした、戦後の立体作家12人の作品を中心に展示する。国内外で評価の高い作家の多様な素材(鉄、木、ガラス、アルミニウム、布、漆など)を使った立体作品のほか、立体制作に当たって描いた平面作品も展示し、その魅力に迫る。
ギャラリーオーナーの山川敏明さんは「主に人物や動物をかたどる従来の彫刻の概念とは異なった空間を意識した作品。作家の頭の中のイメージを形にした作品は、今でこそ珍しく感じることはないが、当時は新しい試みだった」と話す。「今、そうした作品は街の中や公共施設にも置かれ、身近なものになっている。素材や表現も多様で、『鑑賞する』というよりは、我々が作品をどう『読むのか』が問われているのでは」とも。
山川さんは「使われている素材、空間との関係に着目して見ること、作家が何を思い制作したかやを考えてみることなどが、作品を『読む』ヒントになる」と話す。「マニュアルはないので、自由な発想で鑑賞したら良いと思う。一点でも好みの作品が見つかれば、そこから作品や作家への興味が広がるきっかけになることもある。美術作品に触れることで、精神的な栄養のようなものになれば。気になったら気軽にギャラリーを訪ねて」と呼び掛ける。
営業時間は10時~18時。6月23日まで(17日は休み)。