足利のパン店「お米ぱん 八(はち)」(足利市大久保町)が7月20日から、独自に開発した2種類のグルテンフリーパンミックス粉を販売している。
同店のパンは、生地に小麦・卵・乳・油脂類・添加物・保存料を使わず、米粉のモチモチとした食感が特徴。パンに入れるクリームや餡(あん)、カレー、キャラメルなども、できる限りオーガニックの材料を使い手作りしている。
今回発売したのは2種類のミックス粉。食パンが作れる「お米ぱん 八のグルテンフリーパンミックス 食パンタイプ」(360グラム、594円)と、パン生地を作れる「お米ぱん 八のグルテンフリーパンミックス ベーグル・形成パンタイプ」(同、572円)で、ベーグル・形成パンタイプはオーブンでベーグル、ピザ、ロールパン、カレーパンなどが焼ける。どちらも原材料は主に国産で、米粉・道明寺粉・玄米粉・三温糖・天日塩のみ。ドライイーストが付属しており、ミックス粉以外に必要な材料は水とお湯だけで、油脂類を加える必要が無いのも特徴。レーズンやナッツなどを混ぜて焼くこともできる。
シェフの小松原奈美さんは「自然災害時にアレルギーのある人が困ったという話を聞き、そのような場でも簡単に焼きたてパンが作れるようなミックス粉を作りたいという思いが開発のきっかけ。とんでもない数の米粉の特性を分析し、実験を繰り返して完成させた。ホームベーカリーにも手ごねにも対応したレシピを組み立てることが本当に難しかった」と振り返る。
9月からは個人宅へ出張し、最大5人のグループ向けにミックス粉を使ったパン作りのレッスンも行っている。1人当たりベーグル3個とピザ1枚が作れる。「当店のウェブサイトで買い物をする遠方のお客さまにも、焼きたての『お米ぱん』を食べてもらいたい。子どもと一緒に簡単に作れ、屋外でダッチオーブンでも焼くことができるので、キャンプやアウトドアでも作ってみてほしい」と話す。
営業は水曜・土曜・日曜の12時~17時30分。レッスンは1人当たり3,500円(持ち帰り用ミックス粉付き、遠方の場合出張費別途)。