「渋谷スクランブル交差点」のオープンセットが、2003年に閉場した市営の足利競馬場跡地(足利市五十部町)の一部に建設される。
多くの人が行き交う、実際の渋谷スクランブル交差点(写真提供:シブヤ経済新聞)
「映像のまち構想」を推進する同市では、これまでさまざまな映像作品の撮影が行われてきた。2014年公開の映画「バンクーバーの朝日」撮影時には、寺岡町に大規模なオープンセットが建設され、野球場やバンクーバーの街並み、日本人街の撮影が行われたこともある。今回、渋谷の街を再現できる建設地を探しているとの情報を受け、さまざまな候補地を提案した結果、この場所での建設に至ったという。
セットは面積1.5ヘクタール(1万5000平方メートル)の敷地に、渋谷スクランブル交差点を中心に、忠犬ハチ公で知られる「ハチ公前広場」をはじめ、「渋谷センター街入り口のアーチ」や周辺のビル、スターバックスコーヒーなども実寸大で再現・建設される予定。
和泉聡市長は「渋谷スクランブル交差点オープンセットが本市に建設されることになり大変うれしい。渋谷スクランブル交差点は、今や国際的にも知られたスポット。話題性はもちろんのこと、今回のセット建設が契機となって、今後の『映像のまち あしかが』の取り組みに、さらに弾みを付けていきたい」と話す。
セットの建設は7月上旬に始め、9月ごろ完成予定。映像美術会社「ヌーヴェルヴァーグ」(東京都世田谷区)が建設し、12月までに映画やドラマなど、複数の映像作品の撮影で使われる予定。渋谷スクランブル交差点は国内外問わず撮影を希望する声があるが、警備上の理由からロケで撮影許可を得るのが難しい。同市は、オープンセットを建設することで、話題性や今後の撮影需要につながることを期待している。