企画展「世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦」が4月13日、足利市立美術館(足利市通2)で始まった。
タラブックスの絵本の数々を自由に手に取って閲覧できるコーナーも
タラブックスは、1994年に設立された南インド・チェンナイの小さな出版社で、インド人女性のギータ・ウォルフさん、V.ギータさんの2人を中心に、40人ほどで活動している。同社を代表するのが、インドの民族画家による絵を手すきの紙にシルクスクリーンで一枚一枚印刷し、職人が糸で製本した美しい工芸品のような本。同展では、ハンドメードの本を中心に、多様な形状の本やさまざまなテーマを扱ったユニークな本、原画、写真など約300点の資料を展示し、同社の本作りの取り組みの全容や魅力を紹介する。
展示内には、本作りに関連した映像コーナーや、タラブックスの本を自由に手に取れるコーナーも設けるほか、貴重な映画の上映・トークイベントやミニハンカチ作りの体験イベント(有料、要事前申し込み)も企画する。
同館学芸員の山下彩華さんは「日常ではあまり触れることのない遠い国のインド。若い世代を中心に多くの方に展示を見てほしい。絵本を入り口としてインドの民族や生活に触れ、思いをはせてもらうきっかけとなれば」と話す。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜、5月7日休館(4月29日、5月6日は開館)。入館料は、一般=700円、高校・大学生=500円、中学生以下無料。6月2日まで開催。