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足利の航空機部品製造会社「エアロエッジ」が東証グロース上場へ

「エアロエッジ」森西淳社長

「エアロエッジ」森西淳社長

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 足利の航空機部品製造会社「エアロエッジ」(足利市寺岡町)が7月4日、東京証券取引所グロース市場への上場を予定している。

「エアロエッジ」の外観

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 同社は、2015(平成27)年に歯車製造業・菊地歯車(福富新町)の航空宇宙部門を分社化する形で設立された。分社化したきっかけは、菊地歯車の営業部長だった森西淳さんが2013(平成25)年、仏サフラン社と「LEAPエンジン」と呼ばれる次世代航空機エンジンに搭載されるチタンアルミブレードの取引契約を結んだことだという。この取引の事業規模や設備投資を行ううえで、資金調達の必要性が出てきたことからエアロエッジが設立され、森西さんが社長に就任した。

 2016(平成28)年4月、寺岡町に本社工場を建設し、同月にチタンアルミブレードを初出荷した。現在、「LEAPエンジン」を搭載する米ボーイング社「737MAX」、仏エアバス社「A320 neoファミリー」の一部に採用されている。チタンアルミブレードの量産加工度の難易度は高く、「LEAPエンジン」向けのチタンアルミブレードを供給している会社は同社を含めて世界で2社のみという。

 森西社長は横浜市出身、足利市在住。金属加工の世界に足を踏み入れたきっかけは、高校中退後に見た映画だという。「映画はバッドエンドだったが、町工場の夜勤で働く主人公の姿が格好良くて自分もやってみたいと思った」と話す。その後、群馬県内の工場へ就職。金属加工技術を磨き、1994(平成6)年に菊地歯車へ入社した。

 森西社長は「私が今まで頑張ってこられたのは多くの仲間、特に足利の人たちの支えがあったからこそ。この会社には足利出身者も、足利以外の出身者もいるが、皆、足利を良くしたいという気持ちを持っている。先進的なものづくりを通して、この地域の未来や夢をつないでいく会社にしたい」と話す。

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