男子バスケットボールBリーグ1部の宇都宮ブレックス(以下、ブレックス)のプレシーズンゲーム(PSG)が9月3日、足利市民体育館(足利市大橋町)で行われた。
ブレックスは昨季レギュラーシーズン全56試合を戦い、40勝16敗で東地区4位、年間王者を決めるチャンピオンシップにワイルドカードで進出した。準々決勝は東地区優勝の千葉ジェッツふなばし、準決勝は天皇杯連覇の川崎ブレイブサンダースを破り、2季連続で決勝へ進出。5月28日と29日に行われたチャンピオンシップファイナルでは、昨季最高勝率で西地区優勝の琉球ゴールデンキングスに連勝し、5季ぶり、2度目の優勝に輝いた。
当日、今季初の試合を待ち望んだ1923人の観客で会場は埋め尽くされた。足利でのPSGは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け入場制限や無観客開催だったため、収容率100%の開催は2019年以来3年ぶり。マスク着用や検温・消毒を行うなどの感染対策を取り、観客は手拍子や拍手のみで応援した。
早川尚秀足利市長は「このプレシーズンゲームのように、今後はスポーツの試合や大会が開催できるようになり、スポーツで町や人に元気になってほしい。これからのブレックスの活躍を期待している」と期待を込める。
対戦相手は今シーズンB1昇格を果たした昨季B2準優勝の仙台89ERS(エイティーナイナーズ、仙台市)。前半は両者一歩も譲らない攻防を繰り広げ、32-31で折り返す。後半は徐々にリードを広げ、最大15点差まで引き離すが、第4クオーター終盤、仙台に連続3ポイントシュートを許してしまう。ブレックスは猛追で1点差まで迫られるも、76-75で逃げ切った。
今シーズンヘッドコーチに就任した、同チームの佐々宜央ヘッドコーチは「足利の会場にこれだけ多くのファンが集まってくれて気が引き締まった。これからもっと新しいブレックスを、良いバスケットを見せられるように頑張っていきたい」と話した。
観戦に訪れた市内中学の女子生徒は「かっこよかった。初めての観戦だったが、来て良かった」と声を弾ませた。宇都宮市在住の鈴木さんは「昨シーズンは東京体育館に決勝を見に行き、優勝した時は泣いてしまった。まだ声を出して応援ができず残念だが、スタンディングができてうれしかった。シーズンが楽しみ」と笑顔で話した。