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足利の美術施設で公開制作展 作家のアトリエをイメージした展示も

出展者の秋山佳奈子さんと林朝子さん(左から)

出展者の秋山佳奈子さんと林朝子さん(左から)

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 足利の美術施設「大久保分校スタートアップミュージアム」(足利市大久保町、TEL 0284-22-7868)で、「つくりえにようこそ 秋山佳奈子×林朝子 公開制作展」が開催されている。

大久保分校スタートアップミュージアム外観

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 同施設は今年4月、2004(平成16)年に閉校した市立毛野小学校大久保分校の跡地にオープンした。展示室と工房から成る「つくりえ-TSUCULIE-」をメインスペースに、カフェとショップスペースから成る「大久保茶館」を併設して運営している。

 同展示は、展示室を作家・秋山佳奈子さんと林朝子さん2人のアトリエに見立て、作品が出来上がっていく過程と、完成作品のどちらも楽しむことができる。秋山さんは小山市出身で同施設のディレクター。林さんは東京都杉並区出身で、2022年から同市地域おこし協力隊に加入し、JR足利駅構内の「Aidacco(あいだっこ)」(伊勢町)などで活動している。

 秋山さんと林さんは銅版画をはじめ、描画作品の制作を行う。秋山さんの作品は動植物やチョウが描かれ、多くが社会問題や事象への違和感、疑問がテーマになっているという。林さんの作品は心にとどまるものを集め、アッサンブラージュ(さまざまな立体を組み合わせる手法)を用いて、かれんな少女や中性的な少年、妖艶にデフォルメされたモチーフが描かれる。

 市内在住の黒澤恵子さんは「来館するのを楽しみにしていた。ここは子どもの母校で、自分自身も友人とバレーボールの練習をした思い出もあり、思い入れのある場所。建物が残っているだけでなく、美術館として活用してもらえてうれしい」と話す。

 林さんは「展示の期間に、大きな作品にチャレンジする。何度も足を運んでもらうことで、作品の変化を楽しんでもらえるのでは」と来館を呼びかける。

 秋山さんは「私たちが普段使用している資料や、お気に入りのグッズを飾り、部屋らしさを演出している。どんな本を読んでいるのか、どこからこんなアイデアが生まれてくるのかなど、普段の展覧会では見ることのできない作家の裏側を見てほしい」と話す。

 開館時間は、金曜~日曜・祝日の10時~17時。作家の制作時間は土曜・日曜の11時、13時、15時からそれぞれ1時間。7月18日と8月1日は作家による石こう版画ワークショップが行われる。入館料は、館内で寄付を募っている。8月12日まで。

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