足利の中華料理店「美龍庭」(足利市葉鹿町)が9月14日、開店5周年を迎えた。
足利市出身の店主・柏瀬健太さんは、小学生の時に旅行先の新潟で食べた中華丼の味が忘れられず料理人を志したという。高校を卒業後、群馬県のホテルや東京都内の中華料理店などで修業を重ねた。生まれ育った町においしいものを広めたいと考え、2016(平成28)年、現在の場所に店を構えた。
オープン当初は地元の知り合いが来店してくれたが、「それだけでは長く続かない」と考え、SNSでの情報発信に力を入れてきた。広告にはプロのカメラマンが撮影した料理の写真を使用するなど、試行錯誤を重ねたという。「本格四川麻婆(マーボー)豆腐」(1,419円)や「美龍担々麺」(1,078円)を定番にメニューは定期的に変えている。
5周年を機にスタッフの制服を一新するほか、新たにオリジナルのラー油を使用するなどの試みも。柏瀬さんは、「新たなラー油は、今までよりもさらに香りがいい。ちょっとした変化をお客様に楽しんでもらえたら」と話す。
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響では、テークアウトの利用が増加。正月に、新たに「おせち」のテークアウト販売も考えている。
柏瀬さんは、「オープンしたばかりの頃は、『待ち時間がある』と知ると帰ってしまうお客様もいたが、今では待って下さるお客様が多く、ファンがついたと感じている。これからの外食は『おいしい』だけ、『ずっと同じ』ではなく、お客様に変化や進化を楽しんでもらえるエンターテインメント性が必要。これからも少しずつ進化を続けていけたら」と意気込む。
営業時間は、ランチ=11時30分~14時30分、ディナー=17時30分~22時。月曜・第3日曜定休。