足利のNPO法人「あがた農楽園」(足利市県町)が7月5日、渡良瀬会(葉鹿町)が運営する障がい者就労支援施設の利用者と連携してサツマイモの苗を植え付けた。
同NPOは、障がい者の就労機会拡大と、増え続ける耕作放棄地の再生に取り組むため2020年12月に設立された。代表の石川隆道さんが渡良瀬会に声を掛け、パートナーとして遊休農地で農作物を栽培している。6月には農楽園スタッフと渡良瀬会の利用者で、約370キロのジャガイモを収穫した。
17アールの敷地に、「もとざわ有機農園」(県町)から無償提供された「べにはるか」のサツマイモの苗を植え付けた。10月末に1.5トンのサツマイモが収穫できる予定。次回はスナップえんどうの栽培を予定している。
渡良瀬会の柏瀬俊明指導員は「これまでやってきた農地と比べて規模が大きく収穫量も多い。天候や自然は厳しいが、利用者は収穫の喜びや楽しさも感じているようだ」と話す。
石川さんは「障がいのある人も、健常者と同じ賃金待遇にしたい。農地は持ち主から無償で貸してもらっており、手助けしてくれる人がいてありがたい。たくさんサツマイモが取れたら、焼き芋の販売や冷凍焼き芋の製造も考えている」と話す。
収穫した農作物は賛助会員に配布した後、販売するほか、収穫体験の受け入れも予定している。6月に収穫したジャガイモ「メークイン」「キタアカリ」「男爵いも」「アンデス」の4品種を詰め合わせたセットは、渡良瀬会の施設「コミュニティーセンターよこまち」(葉鹿町)で6月22日から販売している。