企画展「浅川コレクションの世界-創造へともなう眼」が8月3日、足利市立美術館(足利市通2)で始まった。
浅川邦夫さんは、日本の現代美術ギャラリーの草分けの一つである南画廊(東京都中央区)に開業から12年余り勤めた後、画廊春秋(しゅんじゅう)を開設。2003年まで35年にわたって経営していた。画商として生きてきた半世紀の間にさまざまな作家と出会い、作品を生み出す場に立ち会ってきたことで、質と量を伴うコレクションが形成されたという。同展は、浅川さんから市立美術館に721点のコレクションが寄贈されたことを記念に開催する。
交流があった作家による作品を中心とした国内現代美術の名品に加え、浅川さんが手元に残した海外の近現代の美術作品も展示されることで、コレクションの全貌が初めて明るみにでる。作品の多くに浅川さんのコメントが添えられ、独特な視点で作家や作品についてのエピソードに触れることができる。関連プログラムは9月15日、ワークショップ「作品の似がお絵を描こう」、特別イベントとして9月21日、浅川さん本人による講演会も企画する(定員あり、要事前申し込み)。
同館学芸員の篠原誠司さんは「多数の日本の戦後美術の名品、海外の名品の両方を鑑賞できる企画展。関連プログラムに浅川さん本人が登壇するなど、長く美術に関わった方ならではの講演をじかに聞く機会があるのは貴重」と話す。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜(祝日は開館)8月13日、9月17日、9月24日、10月15日休館。入館料は一般=700円、高校・大学生=500円、中学生以下無料。10月20日まで開催。