「サケの稚魚一斉放流会」が2月17日、渡良瀬川河川敷(足利市岩井町)で開催された。
国土交通省 渡良瀬川河川事務所が運営する「せせら」で昨年12月、サケの受精卵を市内企業や小学校などの団体を含む100組に配布した。各家庭で育てられた稚魚を毎年2月に一斉放流している。渡良瀬川の環境について知ってもらうことを目的に今年で14回目の開催。放流は午前と午後の2回行われ、大人115人、子ども87人が参加。約500匹の稚魚を放流した。
渡良瀬漁業組合代表理事組合長の山野井淑郎さんは開会あいさつで「11月ごろ、この場所ではサケの産卵を見ることができる。渡良瀬川はサケが上ってくるきれいな川だということ」と話した。渡良瀬川河川事務所の阿部国治さんは「放流した稚魚は海に行き、3~5年後に渡良瀬川に戻ってくるのが大体2%とされている。子どもたちには生き物を育てる大切さをこの機会に知ってもらいたい」と話した。
当日の河川敷は風が強かったが晴天。子どもたちは長靴姿に稚魚を入れたバケツを持ち、職員の掛け声とともに一斉に放流。稚魚の行き先を親子で見つめる姿があった。今回初めて参加した市内在住の小学生は放流を終えて「また渡良瀬川に生きて戻ってきてほしい」と話した。