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足利でクビアカツヤカミキリの食害広がる 半年でサクラなど232本が伐採

旧袋川の桜並木(4月8日撮影)

旧袋川の桜並木(4月8日撮影)

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 足利市内のサクラなどバラ科の樹木が特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の食害により、2023年9月から今年2月までの半年で232本が伐採されたことが分かった。

旧袋川の桜並木(写真1枚目との比較、2019年4月5日撮影)

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 クビアカツヤカミキリは、サクラ・ウメ・モモなどのバラ科の樹木に寄生する外来種。幼虫が樹木内部を食い荒らし枯れさせてしまうため、2018(平成30)年1月に環境省が特定外来生物に指定。栃木県では、2016(平成28)年7月に足利市で初めて成虫が発見された。

 市内では成虫の産卵時期が過ぎた昨年9月から落木や倒木の可能性ありで危険と判断された樹木の伐採を始めた。半年間で伐採が確認されたのは市有地の132本、市へ届け出のあった私有地の100本、計232本。この数字は、足利市環境政策課が把握しているもので、下水道施設課の管理地や届け出のない私有地などでも伐採されており、実際はもっと多いという。

 2022年度の伐採は、市有地27本、私有地98本の計125本。1年で伐採本数が100本以上増えたことについて、環境政策課の松島一司さんは「去年の夏は、クビアカツヤカミキリの食害に加え、猛暑日が続いたため樹木への負担が大きかった。枯死すると枝が落ちるなど人への危険があるので、切らざるを得なかった」と話す。

 被害拡大防止の対策として、足利市は2022年度からクビアカツヤカミキリの幼虫を対象とした薬剤の使用を始めた。2023年度は幼虫を対象とした薬剤1135本に加え、成虫を対象とした薬剤1701本を樹木に注入・散布した。今年も同程度の薬剤使用を予定しているという。

 同市は2019年7月から市民参加の取り組みとして「クビアカみっけ隊」の隊員を募集している。対象者は、小学生以上の市在住または通勤・通学者。入隊者には、隊員証と隊員用エコバッグを進呈。申し込みは電話(環境政策課、TEL 0284-20-2151)で受け付ける。

 松島さんは「去年は394人のクビアカみっけ隊が4718匹の成虫を駆除した。被害木を減らすため、薬剤使用とクビアカみっけ隊の両面から防除活動に取り組んでいきたい」と話す。

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