足利商工会議所・友愛会館(足利市通3)内の市民ギャラリーで11月10日~12日、「第18回足利切り絵会展」が開かれた。主催は「足利切り絵会」と「市民プラザ切り絵クラブ」。
市内で活動する2つのクラブが活動の集大成として開き、毎年約300人が訪れる同展。吉村九虎(こう)さんを講師として毎月2回、「足利切り絵会」が織姫公民館(通6)、「市民プラザ切り絵クラブ」が足利市民プラザ(朝倉町)でそれぞれ活動する。今展では新たに3人の会員が出展。吉村さんを含めて12人の作品、計50点を超える作品が飾られた。
本年度の制作テーマは、来年の干支(えと)の「辰(たつ)」と「食卓を彩る季節の料理」。会員それぞれが、テーマに沿って制作した個性豊かな作品が並んだ。「私のこの1点」コーナーでは、各自が思い思いに取り組んだ作品を展示。会場に訪れた人々は、会員らから切り絵の解説や制作エピソードを聞き、会話を楽しみながら鑑賞していた。これまでの作品をファイルにまとめた閲覧コーナーや、実際に切り絵を楽しむことができる体験コーナーも設けた。
吉村さんの切り絵講座を受けたことがきっかけで入会し、3作品を出展した金田智幸さんは「切り絵は美しいだけでなく、人それぞれ異なる表現の仕方があり、自分を表現できると感じた。制作に没頭している時間は、無心になれる」と活動の魅力を話す。
吉村さんは「各自が『季節の料理』などのテーマに沿って、試行錯誤を重ね、さまざまな技法や素材を用いて作品を仕上げた。会員それぞれの個性が輝く作品が並んだと思う」と笑顔を見せた。