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新しい足利市役所と市民会館 競馬場跡地での一体整備決定

足利市役所本庁舎(9月26日撮影)

足利市役所本庁舎(9月26日撮影)

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 足利市は9月26日、耐震性不足で建て替えが必要な市役所本庁舎と足利市民会館について、足利競馬場跡地(足利市五十部町)に複合施設として整備すると発表した。

足利競馬場跡地。写真奥は足利赤十字病院(9月26日撮影)

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 現在の本庁舎は、1974(昭和49)年築で50年以上が経過しており、2013(平成25)年度に市が民間企業に委託した耐震診断で「震度6以上の地震で倒壊や崩壊する危険性が高い」と判断された。1966(昭和41)年に開館した市民会館は、耐震性不足や設備の老朽化により2021年6月に閉館。その後、解体され、現在は足利高校の新校舎が整備されている。

 市は2023年2月に市民会館の整備基本構想、2023年12月に市役所本庁舎の整備基本構想を公表し、両施設をそれぞれ単独で建設するか、複合化するかの検討を進めてきた。市の財政上、新しい土地の取得が難しいことから、候補地は現市役所敷地(約1万7000平方メートル)、足利市民プラザ敷地(朝倉町、約2万2000平方メートル)、競馬場跡地(約7万3000平方メートル)の市有地3カ所とした。

 競馬場跡地を選んだ理由として、早川尚秀足利市長は「工事工程が最短であることや地盤が比較的強固であること、複合化によるコスト縮減効果が最も大きいこと。さらに広大な敷地による余剰地の活用を含めた市民利便性の向上など総合的に評価した」と話す。

 複合施設による整備方針について市は、機能を兼用することにより整備面積を約2200平方メートル減らせることから建設費は約20億円縮減できると試算する。競馬場跡地で複合化した場合の工事工期は33カ月程度で、現市役所敷地の98カ月程度、足利市民プラザ敷地の130カ月程度に比べ工期の短縮が見込まれる。

 早川市長は「今の場所に市役所が建って50年になる。その間に時代が変わり、週休2日制や行政DXなどで市役所の来庁者数は減っている。この場所で建物を新しくするより、中心市街地の活性化のために土日も含めて人が集まるような跡地の利活用策を考えていきたい」と話す。

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