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スマホで水道検針 足利市、独自アプリ「あしみず」で検針員の高齢化に対応

登録呼びかけのチラシを持つ足利市上下水道部の職員

登録呼びかけのチラシを持つ足利市上下水道部の職員

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 足利市が3月21日、市民参加型の水道検針アプリ「足利市My水アプリ(通称「あしみず」)」の申し込み受け付けを始めた。

水道メーターのサンプルで検針アプリを使っている様子

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 同市によると、現在市内の水道メーター検針業務は28人の検針員に委託しているが、平均年齢は約65歳。そのうち60歳以上が8人、70歳以上が6人おり、将来的に安定した検針業務の継続が困難になることが予想されている。

 将来的にはスマートメーターの導入を目指しているものの、普及までに時間と費用が掛かることから、市は2023年12月、都内のソフトウエア開発会社に市民参加型の水道検針アプリ開発を委託した。開発費用は約2,000万円で、両者が折半して負担し、市は国の補助金400万円を活用する。2024年3月から市職員、9月から約80人の市民モニターがアプリの試作版を検証し、機能の改善を重ねたという。

 システムの運用開始は6月の検針月からを予定している。同アプリを使うことで、2カ月に1度の水道メーターの検針を、市民がスマートフォンで行うことができる。現在、市内の水道メーターは約7万個あり、市は1~2年を目標に1万メーターをアプリ検針に切り替えたいという。

 足利市上下水道部の小島智参事は「水道検針の人材不足は全国的な課題で、2月の情報公開後、全国の自治体から問い合わせがある。この取り組みの目的は、人員を削減し費用を減らすことではなく、高齢化が進む検針員の負担軽減や人手不足の隙間を埋めるためのもの。足利発の取り組みが他の自治体にも広がっていけば」と話す。

 5月15日までに同アプリを登録した人で、運用開始後の6月または7月にアプリ検針を行い、水道料金が確定した人の中から抽選で1000人に電子マネー500円分を進呈する。このほか、アプリ検針利用者は、検針ごとに水道料金から50円が値引きされる。

 利用対象者は市内在住の水道契約者または水道契約者の同居家族(18歳以上)で、申し込み方法はスマートフォンのアプリストアから「足利市My水アプリ」をダウンロードし、所定の項目を入力して登録する。

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