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足利で伝統行事「節分鎧年越」 武者229人が練り歩く

「節分鎧年越」追儺式(ついなしき=豆まき)の様子

「節分鎧年越」追儺式(ついなしき=豆まき)の様子

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 足利の伝統行事「節分鎧年越(よろいとしこし)」が2月2日、足利市中心部で行われた。

「お迎え」のかみしも年男

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 同行事は約750年前の鎌倉時代中期に、足利氏が一族の結束と勢力を誇示するため坂東武者500騎を鑁阿寺(ばんなじ、足利市家富町)南大門に集結させたという故事に由来する。1915(大正4)年に市内繊維業者を中心とした有志が復活させ、今年で110年目を迎える。節分に合わせて行っており、今年は立春が2月3日になることから例年より1日早く行った。

 当日は、よろいかぶとに身を固め坂東武者に扮(ふん)した229人が17時に織姫公民館(通6)を出陣。一行は、交通規制の敷かれた市内大通り約1.3キロを約1時間かけて鑁阿寺まで練り歩いた。鎧武者をはじめ、幼年武者隊、少年甲冑隊、少年誠心隊など、子どもたちの武者姿も見られた。

 同寺院本堂前に到着すると、主将の早川尚秀市長が足利氏代々の供養と足利の繁栄を願った「願文(がんもん)」を奉読。市長が「福は内、福は内、鬼は外」と声を上げ、武者一同が一斉に豆をまく追儺式(ついなしき)を行った。追儺式が終わると、本堂裏で「エイ、エイ、オー」と声を上げる勝ちどきの陣で行事を締めくくった。

 市内から訪れた50代女性は「見に来たのは初めて。天気が心配だったが、雪も降らず風もなくよかった。子供たちの元気な姿が見られた」と話す。

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