足利市最大の「藤本観音山古墳」(足利市藤本町)のコスモス畑で10月14日、NPO法人「あがた農楽園」(県町)が「コスモスの花摘み」を開催した。
同NPOは、障がい者の就労機会拡大と増加する耕作放棄地の再生に取り組むため2020年12月に設立。「史跡藤本観音山古墳」周辺の除草処理などの管理や環境保護を請け負っている。矢場川地区文化財協会の協力の下、今年7月、1ヘクタールの土地に渡良瀬会(葉鹿町)が運営する障がい者就労支援施設の利用者とコスモスの種をまいた。開花が始まったことから、近隣の幼稚園や渡良瀬会の利用者を招待し、コスモスの花を自由に摘むイベントを開いた。
招待された「矢場川幼稚園」(里矢場町)の園児らはコスモスの摘み方を教わった後、一本ずつはさみで切り、小さな手に持ちきれないほどのコスモスの花束を抱えていた。園児らは「お母さんにあげるから、ピンクばかりの花束にした」「こんなにコスモスを見たのは初めて」「たくさん摘んでいいなんてうれしい」と笑顔で話した。
同NPO代表の石川隆道さんは「コロナ禍でみんないろいろなことを我慢している。外できれいなものを見て、花を摘んで、少しでも幸せな気持ちになってもらいたい。摘んだらぜひ、誰かに花をプレゼントしてほしい。もらった人も笑顔になってもらえたら。コスモスの見頃は、おそらく今月末ごろでは」と話す。
10月16日から無料で入場できる。土曜・日曜はコスモスの摘み取り可。