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足利市内を巡り屋台で35年 「大丸ラーメン」惜しまれつつ閉店

雨の中、最後の屋台ラーメンを食べるために並ぶ人たち

雨の中、最後の屋台ラーメンを食べるために並ぶ人たち

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 北仲通り(足利市雪輪町)を拠点に営業する「大丸ラーメン」が6月29日、閉店した。

ラーメンを待つ津布久さんと仕事仲間

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 同店は、足利市内を夕方から回り、22時ごろから翌1時頃まで北仲通りで営業してきた屋台のラーメン店。定番メニューには「しょうゆラーメン」「足利シュウマイ」などがある。

 店主の早瀬智裕さんは栃木県二宮町(現真岡市)出身。足利市の食堂に20年ほど勤めた後、屋台のトラックを、引退した人から譲り受けたことから、市内を巡る屋台「大丸ラーメン」を始めた。約35年にわたり店を出してきた北仲通りについて、「昔の北仲通りは繁華街。飲み屋でにぎわっていたが、平成に入ってから元気が無くなってきた」と話す。

 閉店1日前、うわさを聞いた客が開店前から列を成していた。1時間前から並んだという佐野市田沼町在住の津布久さんは「店主とは古くから知っている間柄だが、閉店すると聞いて仕事仲間と来店した。飲んだ後のラーメンがおいしかった」と話す。

 早瀬さんは、昨年病気になったこともあり、今後は療養に専念するという。「30年くらい前、店に行列ができていた頃を思い出す。寂しいけど体力の限界。車の乗り降りがつらくなってきた」とラーメンを作りながら語った。

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