足利の老舗ジャズ喫茶店「Jazzオーネット」（足利市伊勢町 TEL 050-8882-0445）が9月13日、リニューアルオープンした。

「Jazzオーネット」ホットドッグ

　店長は足利市出身の齋藤尚（なお）さん、店主は尚さんの母、恵美子さん。共に、居酒屋「ゑびす」（通3）を営んでおり、元店主・菅沼きく枝さんとは長年互いの店を出入りする関係で、家族ぐるみの付き合いだった。今年2月に菅沼さんが亡くなり、恵美子さんが高校生から通った憧れの店である「Jazz オーネット」を引き継ぐことになった。

　同店は、菅原さんが体調を崩した期間、ミュージシャンでもあるスタッフの風間幸造さんが時々店を開けるなど、「休業」という形は取らず不定期で営業を続けてきた。2020年10月に50周年を迎えたのを機に開いたファンらによる記念コンサートには、闘病中の菅原さんも姿を見せていた。菅原さんからは生前、「店名を残すこと、和式トイレを直すこと、あとは何をやってもいい」と言われていたという。

　リニューアルに際し、内装や外観、メニューを一新。フードはホットドッグ（550円～）、タコライス（780円～）など、アメリカンテイストをイメージして考案した。パフェ（500円～）などのスイーツも取りそろえ、全品テークアウトにも対応する。

　ライブスペースでは、店名の由来である「オーネット・コールマン」の壁紙、店内の機材、レコードは先代のものを残し、ジャズをBGMに即興演奏や食事を楽しめるスタイルも変わらない。新型コロナの状況によるが、ピアノ教室も再開に向け調整している。

　尚さんは「常連客からは『店が残ってくれて良かった』という声をもらっているが、寂しいと思う人もいるだろう。先代のママのようにはなれないが、自分たちもここから50年と続けられたら。昼の営業もあるので若い方にも気軽に来ていただき、コロナが落ち着いたら、夜、ジャズの雰囲気を楽しみに来てほしい」と話す。

　営業時間は11時30分～23時（緊急事態宣言中は17時まで）。日曜定休。駐車場有り。